1950年代 アンリ=ジョルジュ・クルーゾー -

1953 恐怖の報酬

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『恐怖の報酬』冒頭近く、まったく唐突に、飛行機が飛んできて、主人公たちの上を低空飛行で通過するショットです。この飛行機に乗っている男が、やがて主人公とともにトラックに乗ることになります。

500キロ先の油田火災を消火するために、少しの衝撃で大爆発を起こすニトログリセリンをトラックで運ぶ男たちの物語です。道がでこぼこだったり、カーブを曲がれなかったり、落石で通れないなど、さまざまな障害が主人公たちと観客を恐怖に陥れます。

有名な巻きたばこのシーンの素晴らしさもさることながら、この飛行機の出現は、フォード『捜索者』で、丘の向こうからデビーが駆け下りてくるショットに似た感動があります。

『恐怖の報酬』Le Salaire de la peur

監督・製作・脚本:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー

マリオ:イヴ・モンタン
ジョー:シャルル・ヴァネル

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