1950年代 ジャック・タチ -

1953 ぼくの伯父さんの休暇

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『ぼくの伯父さんの休暇』小さい子供がソフトクリームをふたつ買って、友だちに持っていくショットです。観客は、この後、この子が転んだり、ソフトクリームを落としたりするんじゃないかとヒヤヒヤしながら見守ることになります。でも、このシーンは映画の本筋とは何の関係もありません。

特に必要のないシーンにまで聴こえてくる海辺の子どもたちの声声、食堂の扉の音、ポンコツ車の音、繰り返し流されるテーマ曲など、音の使い方もユニークで心地よいのです。

コメディとして見ると物足りず、物語として見ると肩透かしをくらいます。でもこの作品には愛すべき空気感があります。

『ぼくの伯父さんの休暇』Les vacances de Monsieur Hulot

監督・脚本・主演:ジャック・タチ

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